こんにちは、オレンジ色のユニフォームです。
昨年のもちつきはいつもと違って、ラインの流れがゆっくりだったのです。
そのため、いつものようなスピード感が生まれず、ラインスピードはスローダウンしていたのです。
原因はバーナーの火力でした。
いつもとはあきらかに火の勢いが異なっていました。
もちつきの直前に父(=米屋の店長)がバーナーを修理に出していたのがそもそもの原因だったようです。
バーナーを修理する際に、安全なレベルへの火力調整がされたのでしょう。
バーナーの火力が弱いと、吹き上がる蒸気の勢いが弱まります。
蒸気が弱いともち米を蒸す時間も余計にかかります。
蒸す時間がかかれば、蒸し上がったもち米を、2段こねこね機械に放り込む時間も遅くなります。
一番最初の工程がボトルネックとなり、全体のラインスピードをスローダウンさせていたのです。
このため、いつもならお昼の12時頃には終わりが見えてきていたのですが、今回は12時をまわっても、まだまだ終わりが見えてきませんでした。
ラインはスローダウンどころか、完全にストップさせることもありました。
停めては動かし、停めては動かし、を繰り返していました。
そうこうしているうちに、13時を過ぎてようやく終わりが見えてきた
そうしてなんとか14時前に終了できたのです。
「今年は時間がかかったね」「火力が弱かったからかな」「でも、無事終わったからよかったね」「そうそう。よかった、よかった」「夜は打ち上げだ、ビール飲もうぜ」
と、それとはなくしゃべっていました。
そのとき、ふと気づきました。
いつもと違って、雰囲気がいいじゃないか、と
いつものように機械に追いまくられて、ひーひー言わせられている状態とはあきらかに違うぞ、と
忙しいという字は、“人の心を亡くす”と書きます
ということは、
忙しくなければ、人は心を亡くさない、のだ。
そうか、そうか、
生産性向上、生産性向上、と声高に叫ばれますが、生産性向上は本当に幸せなことなのだろうか
人を不幸にしてまで生産性向上して何が嬉しいのだろうか
いきすぎた生産性向上は、時に、人を不幸にします
目指すは、人に優しい、ちょうど良い生産性向上なのではないでしょうか
翻ってITはどうなのだろうか
次回ようやくITの話がでてきます
(またまたまた長くなったので、その4に続くのだ)